背中のニキビができる原因は?
背中ニキビの原因①:肌の乾燥
肌が乾燥してしまうと、肌のターンオーバーが乱れてしまいます。すると、本来剥がれ落ちるはずだった古い角質が硬くなって肌荒れにつながったり、毛穴をふさいで炎症を起こしてしまうことになるんです。
精神的なストレスや睡眠不足、紫外線、栄養バランスの偏りなどでバリア機能が低下することが肌の乾燥につながります。
背中ニキビの原因②:睡眠時間の不足
不規則な生活リズムの中で睡眠不足になる方は多いのではないでしょうか?
睡眠不足になってしまうと肌のターンオーバーのサイクルが乱れてしまいます。また、男性ホルモンが過剰に分泌されることにもつながってしまいます。
肌のターンオーバーの乱れ
ターンオーバーとは新しい皮膚が生まれて古い皮膚が剥がれ落ちるという、肌が生まれ変わるサイクルのことです。
このターンオーバーのサイクルが乱れてしまうと、肌が生まれ変わらないのでシミやニキビ跡の原因となるメラニンも蓄積。色素沈着によってシミやニキビ跡の原因につながるんです。
入眠から3時間後に成長ホルモンが分泌されやすいといわれているので、しっかりと質のいい睡眠をとれるように日々の生活を見直していきましょう。
男性ホルモンの過剰分泌
睡眠不足になってしまうと、それ自体がストレスになり、自律神経系の交感神経が優位になってしまいます。
交感神経が優位になると男性ホルモンが大量に生成。男性ホルモンは皮脂を分泌しますが、ホルモン自体が大量に分泌されるので過剰な皮脂によって毛穴を詰まらせてしまいます。
すると、皮脂が溜まってニキビにつながるということになるんです。そのため、睡眠不足にならないようにしっかりと睡眠をとって過剰に男性ホルモンが分泌されてしまわないようにしましょう。
背中ニキビの原因③:食生活の乱れ
ファーストフードやお菓子をよく食べる、香辛料の効いた刺激物をよく食べるという方も多いと思います。
これらの食品に含まれている脂質や糖質の摂りすぎに気を付けるようにしてくださいね。多くの資質や糖分が含まれている食品は皮脂の分泌を増やしてしまうので、ニキビの原因になってしまいます。
きちんと栄養バランスのいい食事を摂ることで内側からニキビができにくい肌を目指していきましょう。
背中ニキビの原因④:過剰なストレス
日々の生活の中で過剰なストレスを感じると「アドレナリン」と「コルチゾール」と呼ばれるホルモンが分泌されます。
これらのホルモンは皮脂を過剰に増やし、毛穴にたまって皮膚の常在菌であるアクネ菌に栄養を与えることに。
また、コルチゾールがたくさん作られることで免疫力が低下します。免疫力が低下してしまうと、ニキビの原因のアクネ菌が普段よりも活発に活動してしまうことにつながってくるんです。
ストレスを受けるとアクネ菌にえさを与えて増殖していくのでニキビができやすくなるので適度にストレスを発散するようにしてくださいね。
背中ニキビを治すためにはどうしたらいいの?
汗を放置しない
夏で暑いときや緊張しているとき、運動したときに背中に汗をかいてしまうという人は多いですよね。
汗をかいたまま放置して時間がたってしまうと、細菌が繁殖しやすくなってしまいます。また、ほこりなどが付着しやすくなるので毛穴を詰まらせます。
ニキビにならないようにするためにこまめに汗を拭きとったり、肌着をかえる、お風呂やシャワーに入るなど、できるだけ背中を清潔に保つようにしてくださいね。
しっかりと保湿をする
乾燥から背中にニキビできるのを防ぐために、過度に洗いすぎないようにして皮脂をとりすぎない、入浴後に保湿クリームをしっかりと塗るようにしましょう。
また、肌のターンオーバーを正常に保つためにも栄養バランスの整った食事や質のいい睡眠をするようにしてくださいね。
ただし、肌を保湿しすぎると皮脂の分泌が乱れてニキビが発生してしまいます。
開いた毛穴に保湿クリームが入り込んでしまったり、ニキビの原因菌が好む油分や皮脂を栄養に増殖してしまうので保湿しすぎには気を付けてください。
栄養バランスを考えた食事をする
栄養素は単独でこれを摂っていたらいいというわけではなく、さまざまな栄養素が組み合わさっていくことで効果が表れます。
たんぱく質やビタミン、食物繊維など、さまざまな食品を摂取するようにしましょう。
摂取しておきたい栄養素と含まれている食材一覧
栄養素 | 効果 | 食材 |
ビタミンA | ・毛穴の詰まり改善 ・ターンオーバーの促進 |
人参 ほうれん草 うなぎ レバー 春菊 牛乳 など |
βカロテン | ・抗酸化作用 | モロヘイヤ ブロッコリー かぼちゃ 人参 にら など |
ビタミンB2 | ・皮脂の分泌の調整 ・皮膚や粘膜の健康維持 |
レバー うなぎ 大豆 納豆 卵 イワシ・ぶり・鯖 牛乳 など |
ビタミンB6 | ・新陳代謝の促進 | レバー イワシ 牛肉 玄米 大豆 セロリ 卵 |
ビタミンC | ・抗酸化作用 ・血管や皮膚を丈夫に保つ |
ピーマン ブロッコリー 大根 パセリ オレンジ キウイ など |
ビタミンE | ・紫外線などの酸化ストレスから守る ・抗酸化作用 ・血行促進 |
レバー うなぎ・カツオ アーモンド 緑黄色野菜 |
ミネラル | ・ホルモンバランスを整える | チーズ 牛乳 キャベツ 昆布 牡蠣 カシューナッツ イチゴ など |
たんぱく質 | ・肌細胞の生成 ・代謝を促す |
肉類 魚類 大豆類 乳製品 など |
ストレスを溜め込まない
ストレスをため込んでしまわないようにするためには適度に発散することが大切です。
適度に運動をするとリラックス時に働く福子往完神経が活発になり、ストレスを軽減することができます。
もし外で運動することが難しいという場合は入浴や睡眠などでしっかりとリラックスする時間を作るようにしてくださいね。
温かいお湯につかることでも副交感神経が刺激されてリラックスすることができます。また、睡眠に関しても入浴によって質のいい睡眠にもつながるので、できるだけ日々の生活から意識して過ごすようにしましょう。
背中ニキビと似ているけど違うものもある
マラセチア毛包炎
マラセチア毛包炎とは
マラセチア毛包炎とは、マラセチアと呼ばれる真菌に感染してしまうことで発症してしまう病気です。
マラセチア毛包炎の原因となるマラセチア菌は人の皮膚に存在しますが、特に脂が多い皮膚やステロイドを使用しているときに増殖しやすくなります。
マラセチア毛包炎の症状・対策
症状としては赤いぽつぽつとしたとしたものが発生します。症状が進行してくるとぷつぷつの量が増え、白い膿も同時に見られるように。また、かゆみを伴うこともあります。
脂や汗をしっかりと拭いたり、お風呂やシャワーでしっかりと体を清潔に保つことなどを意識するようにしましょう。
薬の治療では、塗り薬を使用しますが、症状が強い場合は飲み薬を使用することもあります。
なにか不安なことがあれば一度皮膚科を受診するようにしてみるのをおすすめします。
毛のう炎(毛包炎)
毛のう炎(毛包炎)とは
毛のう炎(毛包炎)の原因となる黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などは普段から皮膚にいる常在菌ですが、ひっかき傷などの外部刺激や皮脂の増加など、様々な要因が重なることで炎症を起こしてしまうものです。
できてしまった毛のう炎は気になると思いますが、指でつぶしたりして刺激を与えないようにしてくださいね。
毛のう炎(毛包炎)の症状・対策
毛のう炎(毛包炎)は赤みを帯びたぶつぶつ(膿疱)や毛穴に白い膿や黄色い膿を含む盛り上がり(丘疹)などができる症状のことです。
毛のう炎(毛包炎)は患部を清潔にして抗菌剤を使用。また、おでき(せつ)のようになっている場合は抗菌薬を内服・外用のいずれも処方することが多いです。
軽度の毛のう炎(毛包炎)の場合は特に治療をしなくても自然に治ることが多いです。ただし、周りへの感染を防止するためにも体をふくタオル等を共有しないようにしてくださいね。
また、肌を清潔に保つようにすることが普段からできる予防になるので、丁寧に体を洗うようにしましょう。
おでき(せつ)
おでき(せつ)とは
おできは「癤(せつ)」と呼ばれる皮膚の感染症のことです。原因は黄色ブドウ球菌と呼ばれるもので、毛穴の内部や皮脂腺、その周囲から感染して発症する病気です。
おできは黄色ブドウ球菌によって発症してしまいますが、この黄色ブドウ球菌は皮膚に生息している常在菌です。しかし、免疫力が低下してしまうとおできができてしまうのです。
おでき(せつ)の症状・対策
おできは初期段階から腫れに厚みがあってしこりのようになります。また、一般的なニキビよりも治るまでに時間がかかります。
おできは患部を清潔にすることや炎症を抑えるために冷やす、つぶさないことに気を付けてください。
症状が軽度の場合は抗生物質の内服と外用で様子を見ます。しかし、症状が進行してしまうと皮膚を切開し、たまった膿を出す処置を行うようになります。
気になることや不安という方は、一度皮膚科を受診してみてもらうようにしましょう。
よくある質問
Q1. ニキビをつぶすのはNG?
ニキビを自分でつぶしてしまうのはやめましょう。膿ができらないのでニキビは治りませんし、爪やピンセットなどをの刺激で周りの皮膚が傷つき、大きなニキビ跡になってしまう可能性もあります。
Q2. ニキビができやすい時期はある?
ニキビができやすい時期は肌質や体質によって異なります。脂性肌の人は皮脂の量が増えやすい夏などの温度や湿度の高い時期、乾燥肌の人は冬にニキビができやすくなります。
また、入学や就職などで生活環境や人間関係ががらりと変わるタイミングの春にニキビができやすいという人もいます。
このほかにもニキビができやすい時期や理由があるため、一年を通してニキビ対策をするようにしてください。
Q3. ニキビは思春期だけ?
ニキビは思春期だけでなく大人ニキビというものもあります。思春期ニキビは皮脂が原因になりますが、大人ニキビは乾燥が原因。
思春期ニキビは大体小学校高学年から20歳前後まで続きます。ただし、人によってはもっと早く治る人もいますし、長引いてしまう人もいます。
Q4. どんな人にニキビができやすいの?
食生活が乱れている人や睡眠不足の人、誤ったスキンケアを日常的にしている人にニキビができやすくなります。
栄養バランスのいい食事を摂るようにしてスキンケアのやり方を見直すようにしましょう。睡眠不足はすぐに解決できないかもしれませんが、質のいい睡眠をとれるように心がけてください。
Q5. 背中のニキビが跡になったんだけどどうしたらいい?
ニキビ跡はセルフで治すことが難しくなってしまいます。背中のニキビがニキビ跡になってしまったらクリニックでの治療をおすすめします。
塗り薬や飲み薬、ケミカルピーリングなどの治療方法がありますので、一度受診してみてはいかかでしょうか。最近ではオンライン診療というものもあるので手軽に相談することができます。
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