ニキビ・ニキビ跡に内服薬は効果あるの?
ニキビ・ニキビ跡に内服薬の効果はあります。ただし、市販薬と処方薬では効果に違いがあるので、医師からの処方薬をおすすめします。
ニキビの種類別!ニキビに効く成分一覧
ニキビの種類 | 作用 | 成分 |
白ニキビ(白色面皰) 黒ニキビ(黒色面皰) |
殺菌 | ・イオウ ・サリチル酸 ・イソプロピルメチルフェノール ・レジルシン ・クロルヘキシジン など |
赤ニキビ(紅色丘疹) | 抗炎症 | ・グリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸二カリウム) ・グリチルレチン酸ステアリル ・アラントイン ・イブプロフェンピコノール など |
黄ニキビ(膿疱) | 抗生物質 | ・オキシテトラサイクリン ・ステロイド ・ミノマイシン ・ロキシスロマイシン ・ドキシサイクリン など |
ニキビ跡に効く成分一覧
赤みのあるニキビ跡 | ・アラントイン ・グリチルリチン酸 ・サリチル酸 ・レチノイド など |
色素沈着のニキビ跡 | ・アルブチン ・ビタミンC誘導体 ・ハイドロキノン ・トラネキサム酸 など |
ニキビ・ニキビ跡には処方薬を使うのがおすすめ!
日本皮膚科学会のレポートにある、「炎症性皮疹に内服抗菌薬は有効か?」という問いに対してこのような回答がある。「炎症性皮疹に,内服抗菌薬を強く推奨する」(参考:尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017 )
ここからニキビやニキビ跡に処方薬を使うことが推奨されていることが分かりますね。また、クリンダマイシンやアダパレン、過酸化ベンゾイルなどの外用薬との併用も推奨されています。
この「炎症性皮疹」というのはニキビを0から3の4つの段階に分けて、第2段階、第3段階のことをさします。
第1段階:白色面皰(白ニキビ)、黒色面皰(黒ニキビ)
第2段階:紅色丘疹(赤ニキビ)、膿疱(黄ニキビ)
第3段階:瘢痕治癒(ニキビ跡)
ニキビ跡におすすめの内服薬
赤ニキビにおすすめの抗炎症の内服薬
- ・ビブラマイシン(ドキシサイクリン)
- ・ミノサイクリン
- ・ロキシスロマイシン
・ファロペネム
ビブラマイシン(ドキシサイクリン)は抗炎症作用があり、ニキビの治療薬として「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017」で推奨されています。
ミノサイクリンはドキシサイクリンと同等の効果とされているが、ドキシサイクリンよりも副作用があるため、ドキシサイクリンよりは推奨度が下がります。
また、ロキシスロマイシンやファロペネムは推奨ですが、ドキシサイクリンほどの推奨度はないものとなっていることを知っておくと良いでしょう。
黄ニキビにおすすめの抗生物質の内服薬
- ・ミノマイシン錠
・ルリッド錠
・ファロム錠
ミノマイシンはテトラサイクリン系の抗生物質。ミノマイシンが細菌内に取り込まれることで、たんぱく質合成を妨げることでニキビ菌の増殖を抑える効果があります。
ルリッドはマクロライド系の抗生物質、ファロムは、ペネム系の抗生物質。どちらもたんぱく質の合成を妨げることでアクネ菌の増殖を防ぎます。
ニキビ跡におすすめの内服薬
- ・シナール
・ノイロビタン
・ユベラ
シナールの成分はアスコルビン酸とパントテン酸カルシウム。アスコルビン酸(ビタミンC)は抗酸化作用があり、シミを薄くする働きがあります。
ノイロビタンはビタミンを配合したものです。抗炎症作用があり、ニキビ跡にもおすすめ。
ユベラにはシミやそばかす等を改善する効果があります。ユベラにはビタミンEが配合されており、肌のターンオーバーを促進。ニキビ跡の改善を期待できます。
内服薬の効果はどれくらいででるの?目安は?
内服薬は内側から作用するものになるため、大体3カ月ほど見ておくと良いでしょう。短期間で効果が出るものではないため、気長に待つようにしてくださいね。
症状が進行してしまったものになると、色素沈着が消えるまでに6カ月~1年かかることも。
早く治したいという方はレーザーやケミカルピーリングなどの医療機関での治療を考えてみてもいいかもしれません。
処方薬と市販薬の違い
市販薬では、不足しているビタミンを補うことでニキビを改善のサポートうするということはできますが、直接ニキビの原因となるアクネ菌を殺菌したりする効果は、やはり処方薬に比べて劣ってしまいます。
そのため、悪化してしまっているニキビには市販薬で大きな改善効果は期待できないでしょう。予防として使用するのであれば市販薬で役に立つ可能性もあります。
確実にニキビを改善したいという方は処方薬を使用するのがおすすめです。オンラインで診察して薬は郵送してくれるというものもあるので参考にしてみてくださいね。
ニキビ・ニキビ跡は市販薬で治せる?
ニキビは市販薬で治せるものもあります。しかし、症状が進行してしまったニキビは治すことが難しくなってしまう場合もあります。
また、誤った方法でニキビを治そうとすると、なかなか治らなかったり、ニキビを悪化させたりさせてしまう可能性もあるため、皮膚科を受診するのがよいでしょう。
ニキビ跡は赤みのあるニキビ跡、色素沈着のあるニキビ跡であれば市販薬で改善・予防することができます。
しかし、クレーター状になってしまったニキビ跡に関しては医療機関での治療が必要になってくるため、市販の薬で治すことは難しいです。
ニキビを悪化させないために日常でできること
ニキビを悪化させないために日常でできること1. 紫外線からの保護
紫外線を浴びると肌のバリア機能が低下してターンオーバーの乱れにつながります。ターンオーバーが正常にできないと、古い角質が毛穴を詰まらせ、ニキビの原因となるアクネ菌を増殖させてしまうことに。
そこで、ニキビを悪化させないためには紫外線対策が重要。日焼け止めを塗ったり、日傘を使う、薄めの長袖を使うなどをするようにしましょう。
日焼け止めはSPFやPAも重要になりますが、朝に塗れば一日もう大丈夫というわけではありません。2時間~3時間ほどで再度塗りなおすようにすることも必要です。
ニキビを悪化させないために日常でできること2. 摩擦を与えすぎない丁寧な洗顔
洗顔等での摩擦で肌のバリア機能が低下することでニキビなどの肌トラブルが起こりやすくなります。
そのため、洗顔料をしっかりと泡立ててその泡で優しく洗うということが重要です。洗顔の時間が長すぎると必要な皮脂まで落としてしまうことがあるので、長く洗いすぎないようにしましょう。
1日に何度も顔を洗う、洗浄力の強い洗顔料を使う、熱いお湯で洗う、すすぎ残しなどに心当たりがある人は気を付けてくださいね。
ニキビを悪化させないために日常でできること3. 日々の食事の改善
肌の材料となるたんぱく質や肌の新陳代謝を促したり、皮脂の量をコントロールするビタミンB2やビタミンB6を摂取するようにしましょう。また、肌荒れの解消を助けるビタミンEなど、さまざまな栄養素を摂取することが大事です。
また、糖分の多い食べ物や脂質が多い食べ物の摂取を減らすということも意識するようにしてください。
ニキビを悪化させないために日常でできること4. 保湿をして潤いを保つ
ニキビは肌が乾燥して肌のバリア機能が低下してしまうことも関係しています。洗顔後は化粧水や乳液、保湿クリームなどで保湿をしっかり行うようにしましょう。
また、低刺激のものやノンコメドジェニックの商品を使用するとニキビができにくくなります。肌につけるときも摩擦を与えすぎないように気を付けてください。
ニキビを悪化させないために日常でできること5. 角質のケア
角質をしっかりケアしないと、古い角質が毛穴をふさいでしまってニキビの原因菌となるアクネ菌が増殖してしまいます。
適度な角質のケアを行うことで肌のターンオーバーをサポート。ニキビの出来にくい健康的な肌を目指していきましょう。
スクラブなどの肌をこすって角質を取り除くものはニキビの炎症を悪化させてしまう可能性があります。また、肌への摩擦を与えすぎないようにしたり、熱いお湯を使って流すことはしないように注意してくださいね。
お薬を使用する際の注意点
ニキビの市販薬は種類が多く、自分ではどれが必要なのかを判断することができないという人も多いでしょう。そのため、薬剤師さんに相談して選ぶようにする方がいいです。
医師に処方してもらった薬や市販薬にはどのように使ったらいいのかなどを説明してもらったり、説明書に記載されていたりするので、用法・用量をしっかり守って服用するようにしてください。
また、肌が赤くなってしまった、湿疹がでたなど、何かあった際は病院に相談するようにしましょう。
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